ブラック企業が幅を利かせる世の中

現代社会はブラック企業がそこら中にはびこっています。
サービス残業、無給出勤、無謀なノルマやら、
ひどいところでは社会保険を払っていないところまで。
なんでこんなにもブラック企業がのさばっているのか？
理由は簡単です。
世の中がブラック企業に甘いからです。
日本人には奴隷遺伝子でも組み込まれているのでしょうか？
ブラック企業に反発するどころか、中にはブラック社員なんて存在も湧いてくる始末。
つくづく救えません。

ブラック企業が幅を利かせると、まわりのホワイト企業が枯れてしまいます。
業種にもよりますが、時間と利益が比例する仕事では、
従業員を無給で働かせれば働かせるほど会社の利益は上がります。
そうすると、まともな競合他社は太刀打ちすることができません。
そうなると結局…

会社がつぶれるか、もしくは同じようにブラック企業になるかの選択をせまられます

まさにブラック企業スパイラルです。
ブラック企業がブラック企業を呼び、気づけばブラック企業だらけになります。
こんな負のスパイラルを断ち切らない限り、日本の労働環境はよくなりません。

また、技術系の社員に対してありがちなのですが…

技術を追求するためには多少の無給労働も仕方がない

といった価値観も十分ブラックです。
個人が趣味でやる分には問題ありません。
しかしそれが企業活動であるのなら、それによって会社の利益が不当に上がり、
まともな労働環境の競合他社が圧迫されてしまいます。
個人の技術を追求しているようで、実は間接的にブラック企業の繁栄に加担しているのです。

そもそも、なぜ日本ではサービス残業があまり問題視されないのでしょう？
私は、バブル以前の日本構造に問題があったと思っています。
以前の日本では、年功序列や終身雇用が徹底されており、
サービス残業を強要されたとしても、それに対する見返りが十分に期待できました。
それゆえ、サービス残業は悪ではなく、将来への投資といった価値観が生まれたのでしょう。
しかし、それももはや過去の話。
現在の社会構造は全く異なります。。
将来の見返りを期待して滅私奉公しても、将来の見返りは保証されません。
会社がなくなっているかもしれませんし、都合が悪くなれば会社に捨てられるかもしれません。
あるいは、見返りは上の世代がごっそり持っていって残りカスしか残っていないかもしれません。
いずれにせよ…

今と昔は状況が大きく異なるのです

しかし、こういった違いを完全に無視して、
旧体質の見返り論を唱え従業員をこき使う会社は多数存在します。。

日本の労働環境を劇的に改善するためには、もはや一企業ではどうにもなりません。
一企業が改善を行ったところで、結局は不正なブラック企業に追い抜かされるだけであって、
何の解決にもなりません。
もはや、国家レベルでの改善が必要なのです。
しかし、おそらく国は何もしないでしょう。
結局は他人事と思っているからです。
多数の人が過労自殺して社会問題にならなければ改善を検討すらしないでしょう。
そもそも、しっかりと改善する意思があれば、現代の労働環境はありえないのです。
ブラック企業は国のお墨付きでやりたい放題。
つくづく労働環境に限って言えば発展途上国だと思い知らされます。

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