ブラック企業なんて言葉がある時点でおかしい
最近、ブラック企業という言葉が市民権を得てきたように思えます。
以前はローカルなネットスラングに近い言葉であったと思いますが、最近ではどのメディアでも頻繁に目にする言葉です。
実際、テレビなどでもそれってブラック企業じゃないですか~(笑) などと気軽に使われているのを見かけます。
私はそういった風潮に対して、何か違和感を覚えます。
ブラック企業というのはいうまでもなく法律違反を平然とやってのける企業です。
従業員を違法に拘束しその人達の人生を破滅させる。
いわば間接的な殺人を行っている猟奇的な殺人組織のことです。
毎日毎日あちらこちらでサラリーマンが電車に飛び込んで人身事故を起こしています。
その何割かに加担している大量殺人組織、それがブラック企業なのです。
しかし最近のブラック企業という言葉には、本来のネガティブな意味がどうも薄められて使われている気がします。
最近は、ちょっと職場環境が悪い程度の会社でもそれってブラック企業じゃん(笑) などと気軽にブラック企業認定されてしまいます。
別に、ブラック企業の言葉の意味合いが変わることは特に問題はありません。
労働者間で労働環境に対する意識が高まることは良いことです。
問題は、その言葉の根本にある労働者の願いである違法労働をしている企業を取り締まって欲しい!という思いが薄まってしまうのが心配なのです。
おまえの会社はブラックじゃね?
まあブラックだけれどもまあ耐えたら何とかなっているよ~
そういった会話があたりまえになってきていることがとても恐いことだと思うのです。
ブラック企業という言葉が気軽に使われすぎるがために、本当にブラック企業に勤めている人がないがしろにされていくと思うのです。
映画やTV、漫画に至るまでブラック企業をコメディー風な内容にしたものが増えてきましたね。
罪のない民間人を殺害しまくる企業をテーマにするってどうかしていると思います。
ちなみに、ブラック企業という言葉がカジュアルになってきたら得をするのは誰か?
それはブラック企業そのものです。
ブラック企業という言葉がカジュアルになることで犯罪意識を薄められるからです。
本来はブラック企業なんて言葉がある時点でおかしいのです。
さっさと経営者を逮捕して牢屋に放り込まなければいけない事案なのです。