はじめての面接…だがブラックっぽい?

転職活動を開始して数週間後、初めて書類選考を通過しました。

やっとめぼしい企業を見つけて応募しては書類見送りの繰り返し。

もうこれ絶対通らないやつなんじゃないかと思った矢先の書類選考でした。

あまりにも書類選考が通らないので、 まるで内定したかのごとくうれしかったです。

書類選考を通過すると、次は一次面接とのこと。

面接を受けるのは新卒の就職活動以来だったので、ものすごい緊張感します。

また、現在の職場で働きながら面接を受けに行くことに対して、罪悪感といいましょうか…

後ろめたさのようなものも感じました。

まるで、現在の職場を裏切っているような感情が湧いてきたのです。

ただ、それ以上に転職したいという思いが強くありましたので、罪悪感などはすぐに消え去ってしまいました。

そして、いろいろと準備をしているうちに面接日がやってきました。

当日は朝早くに自宅を出発し、面接場所を何度も確認しました。

周りの街並みはなんら珍しくない普通の街なのですが、なぜか見るものすべてが新鮮に思えました。

もしも、これから受ける企業と縁があればこの光景が通勤風景になるのかな

などと思いに老けながら志望企業へと向かいました。

少し余裕を持って出かけたのですが、企業へ到着したのは面接開始40分前でした。

やはり、相当慎重になっているようです。

さすがに早すぎたので、最寄のコンビニで時間をつぶしました。

そこでもまた…

あの企業に受かったら、仕事帰りにこのコンビニで何かを買って帰るのかな

なんて、無駄な妄想を繰り返していました。

その日の朝食は食べてきたのですが、少し小腹が減っていたこともあり、なぜか牛乳とのど飴を買いました。

本当は何かフライか肉類を買いたかったのですが、においが残ってはいけまいと思い我慢しました。

牛乳は、いつかテレビで気持ちを落ち着かせる効果があると聞いたのを思い出したので買いました。

のど飴は、何となく声が透き通る気がしたので買いました。

そういえば緊張していたせいか、のど飴をなめきるのがいつもより早い気がしました。

そのような具合にウダウダしていると、ついに面接10分前になりました。

そろそろ向かおうかな。

そう思い、面接会場である企業へと向かいました。

 

元気のないサラリーマンが面接会場から出てきた

志望企業が見えてきたなと思ったそのとき、企業の入り口から誰かが出てきました。

年齢は私と同じくらいで、パリッとした格好と雰囲気です。

直感で、私の前の面接者だろうとわかりました。

ただ、なんだかものすごく疲れているように見えます。

まあ、面接だからあたり前だろうとも思ったのですが、なんといいましょうか顔に元気がありません。

打ち負かされたような、あるいは失望したような。

そのような印象を受けました。

その後、私とのすれ違いざま、お互いに目が合いましたが…

向こうも私が面接者だとわかったのでしょうか、すぐに目をそらしサッサッと去っていってしまいました

内心少し不安になりつつも、その企業のエントランスに入りました。

事前の連絡では、内線で人事担当者を呼び出してくれとありましたので、

エントランスに設置された電話を見つけてはすぐさま電話をしました。

電話に出たのは若い男性で、どうやらその人が人事担当者のようです。

メールで名前だけは知っていたのですが、実際に会うのはこれが初めてです。

人事担当者がやってきて軽い挨拶と小話をすませると、さっそく面接を行う部屋へと案内してくれました。

面接場所は、小奇麗なオフィスの一室でした。

普段は会議に使用しているような、サッパリとした部屋です。

面接を行う部屋に着くや否や、人事担当者は配属先面接官を呼びに行くやらで出て行ってしまいました。

どうぞ、会社のパンフレットでも読んでいてください。

そういわれて、会社概要のような冊子をもらいました。

ペラペラと流し読みすると、HPに書いてある内容の繰り返し。

まあパンフレットだなと思い、すぐに読むのに飽きてしまいました。

それよりも、机に残された人事担当者の資料をチラリと見ると、

私が提出した履歴書と職務経歴書が数枚用意されていました。

そうか、これから面接されるんだな

緊張の限界を通りすぎると、自分が何処に何のためにいるのかわからなくなりそうでした。

とりあえず気持ちを落ち着かせつつ、ただただ面接官を待ちました。

 

面接官に挨拶を無視をされる先制パンチ

しばらくすると、人事担当者は配属先の面接官を数人連れて戻ってきました。

初顔合わせなので初めが肝心。

そう思いましたので、面接官達が部屋に入るや否や元気よく挨拶をしました。

本日はどうぞよろしくお願い致します。

別に挨拶に問題はなかったと思うのですが、面接官達のリアクションは予定外の無視。

無視というよりも、席位置が何やら… 別の話題に夢中な様子でした。

まあ、それでも耳には聞こえていたはずなので、無視には違いないでしょう。

あまりにも予定外の先制パンチに、頭の中が真っ白になりました。

気持ちは動転していましたが、これは引きずってはいけないと思い切り替えていこうと心がけました。

面接官達が席につくと、人事担当者が形式的な挨拶を言い出しました。

本日はお忙しい中…(以下略

何か言っていましたが、動揺していてあまり内容は頭に入ってきませんでした。

それよりも私の挨拶に対する返答は?何?無視した自覚すらないの?

考えてはいけないとわかりつつも、挨拶を無視されたのを気にしていました。

そして、人事担当者から着席するよう指示があり、ようやく面接が開始しました。

面接が開始すると、人事担当者より基本的な質問をいくつかされました。

転職の動機、なぜこの会社なのか、何ができるのか。

基本的な項目に対する回答は用意していましたので、丸暗記っぽく聞こえないように注意しつつ回答していきました。

ここまでは、予定通りといえば予定通りでした。

基本的な質問が終わると、次に配属先面接官から職務内容に関する説明がありました。

別に説明の内容に問題はなかったとは思うのですが、とりあえずこの面接官たちに対して感じたことは…

覇気がない、疲れている、無愛想

第一印象は最悪といっても過言ではありません。

加えて、仕事内容を聞いていると、求人票には書かれていない泥臭い内容がちらほらと。

まあ、求人票はあくまでも見栄えのよい釣り餌のようなものだと思っていたのでそれほど動揺はしなかったのですが、

いかんせん激務っぽいフラグがいくつも立っていました。

現在の仕事も激務なのに、転職してさらに激務になっては本末転倒でしかない。

そう感じた私は、ついつい質疑応答のときに残業時間などの待遇に関して聞いてしまいました。

定石では、面接で残業時間などを聞きすぎるのはNGと知っていたのですが、

あまりの激務フラグに気持ちが抑えられなかったのです。

帰ってきた返答は、なんやら非定量的な濁した次のような回答が帰ってきました。

忙しいときは結構予想以上に忙しいと思います

まあ、いいたいことは何となくわかりますが具体的には何もわかりません。

こんな濁った回答が次々と返ってきました。

さらに、それらの質問に答えているときの面接官の雰囲気が、どうみても不愉快そうに見えました。

私がそう思い込みすぎているのか、この場の雰囲気の影響なのか、あまり心地よいものではありませんでした。

決定的だったのは、私の現在の仕事に対する質疑応答のときでした。

現在の仕事の残業時間や内容を詳しく述べされられたのですが、

その内容を話しているときの配属先面接官達が何一つ内容に対して反応しなかったのです。

現業はかなりの激務でしたので、その内容をありのまま伝えたつもりだったのですが、

どうもこの面接官たちには新鮮さに欠けていたようです。

ウチと同じような感じだな

ポロリと配属先面接官の一人が口を滑らしました。

あれっ、そうなのか。

おかしいな、求人票を見る限りそんなことは一切書いていなかったのに。

たしかに、世の中には朝早くから深夜遅くまで働いている人々は少なくありません。

しかしながら、世の中の全ての企業がそんな感じかといえば、それもありえません。

ですので私は、できるだけ激務ではない、一般的な生活ができる会社を選んだつもりでした。

が…どうも今の激務と似たり寄ったり、もしくはそれ以上の雰囲気がありありと出ています。

ウチも気力と体力が一番重要な仕事です

その後、配属先の面接官たちの一人が言いました。

あまりにも露骨に激務フラグを立ててくるので、頭の中はパニックになっていました。

これはわざと忙しそうにみせて、それに対するこちらの反応を見ているのか。

あるいは本当に激務で、正直にそれを話してくれているのか。

考えれば考えるほどわからなくなりました。

雰囲気は無愛想だし、発言内容は激務フラグしかない。

単純に考えればブラック企業なのですが、あまりにも輝かしい求人票の内容の影響で心が揺れていました。

結局、そんな気持ちが曖昧でグダグダなまま、面接は終了してしまいました。

そして、配属先の面接官たちは、面接が終了するや否やそそくさに出て行ってしまいました。

最後の最後まで、無愛想でこちらに無関心なようでした。

 

転職活動は甘くないと痛感する面接落ち

面接が終了し、人事担当者が出口まで案内してくれたのですが、来たときとは違うルートとは別のルートを使い、

配属先の職場を見れるルートで案内をしてくれました。

初めて会ったときから終始、この人事担当者は愛想もよく丁寧な対応をしてくれました。

人事は会社の顔なんだなとあらためて思った瞬間でした。

そうして配属先になるであろう職場に着くと、先ほどの面接官たと通常の業務に戻っていました。

面接官たち以外にも、何人か社員がいたのですが、みな黙々と仕事に没頭していました。

仕事中なので仕事に没頭するのはあたりまえ。

そう思いつつも、やはりどこか暗く、激務っぽいオーラが出ています。

その瞬間、今回ばかりは自分の直感を信じようと決意しました。

配属先の面接官たちの印象、態度、雰囲気、発言内容、実際の職場雰囲気、他の社員の雰囲気。

それらを総合的に考えると、どう考えても現在よりも劣悪な環境に思えるのです。

思えば、求人票に急募と書いてあったことにも何かフラグが立っていたのかもしれません。

愛想の良い人事担当者に出口へ案内され、簡単なお礼を述べた後、その会社を後にしました。

仮に選考に受かっていても辞退しよう。

その思いは、その時点ですでに確信に変わっていました。

そんな失望した雰囲気で会社を後にしたとき、ある人物が頭に浮かびました。

私が面接に向かうときにすれ違った、おそらく私の前に面接を受けたであろう人です。

あの疲れ果ててどことなく失望感を抱いていたような雰囲気、それはまさに今現在の自分自身です

あっ、なるほど、こういうことかと妙に納得しました。

転職はうまくいかないもんなんだなとなぜかおかしくなり、笑いがこみ上げてきました。

わざわざ無理やり仕事を休み、面接を受けた結果がこれです。

どうしようもない失望感を感じつつも、何か吹っ切れそうな気持ちにもなりました。

翌日、その企業からの面接結果がきました。

結果は不採用。

理由は覇気がないから、だそうです。

どうせ受かったところで選考は辞退していたと思いつつも、転職活動で初めての面接落ちは堪えます。

すべての企業がこんな感じだったらどうしよう。

転職者を募集している企業なんて、もしかしたら激務で根暗なところしかないんじゃないか。

いろいろと頭に浮かんできましたが、その日はあまり考えずにいました。

なぜなら、気持ちが疲れすぎて何も考えたくなかったからです。

在職中に転職活動…想像以上につらいです。

 

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