似たような求人票に絶望する
転職活動を本格に始めようと決意してからまず行ったこと。
それは転職サイトへの登録です。
リクナビNEXT、マイナビ転職、その他の多くの転職サイト。
あらかたの転職サイトに登録を済ませました。
そして、意気揚々と求人を模索し始めました。
何かおもしろい求人があれば応募してみよう。
気分はまるで、学生時代の就職活動のようでした。
ところが、しばらく求人を探してみると、あることに気がつきました。
…なぜか似たような求人が多いのです。
似たようなというのは…
似たような職種・企業規模・待遇の会社が多いということです。
あと、心なしか派遣・契約社員の求人が多い気もします。
別に、有名な企業だけが優良な会社とは思ってはいないのですが、 何となく怪しげな会社が多い気がしました。
「第二新卒歓迎、1から丁寧に指導します」
「笑顔の絶えないアットホームな職場です」
「数年後には、一流の技術が身につきます」
…怪しい。
社会人を経験して、少し現実と理想の区別がついてきたのでしょうか、
ウマイうたい文句には絶対に後ろめたい裏があると、どうしても懐疑的になってしまいます。
だいたい、中途入社を募集している会社というのは、なんらかのネガティブな理由を持っているはずなのに、
求人票には理想ともとれるほどすばらしい言葉が並んでいます。
入社してから絶望するくらいなら、求人票で本当のことを書いてくれたらいいのに
そんなことを思いながら、似たような求人を見回していました。
気になる企業は2ちゃんねるで風評検索をする
私の企業の探し方は、転職サイトで会社を探し、
良さそうな会社を見つけては2ちゃんねるで風評をチェックするといったやり方でした。
ある程度の企業規模になると、コレが意外に2ちゃんねるの掲示板で見つかるものなのです。
2ちゃんねるの情報には、嘘と本当の情報があふれています。
ですので、一般的に2ちゃんねるは情報を自分で取捨選択する必要があります。
しかしこれも、慣れてくるとなんとなく区別がつくようになってくるものです。
私がなぜここまで2ちゃんねるの情報を信用しているかというと、
実は今の会社の情報が2ちゃんねるに出回っており、
その内容が内部の者からみても相当信憑性が高かったからなのです。
絶対、どこかの部署の誰かがリークして書き込んでいるに違いありません
それまではたかがネットの掲示板とバカにしていたのですが、 そんな自社の裏情報を見つけてからは…
結構こういったところにも本当の裏情報が落ちているんだなと思うようになりました。
そんなわけで、求人票を見つけては、会社名などをキーワードに書いて掲示板で検索しました。
数時間後…
ものすごく疲れただけで、何の成果もないままPCを消しました
うたい文句だらけのすばらしい求人票に、それとはほぼ間逆のひどい内容が書かれているネットの掲示板。
あまりにも大きい内容のギャップに、なんだか何が本当で何が嘘なのかわからなくなってきました。
平日の仕事から帰ってからのわずかな時間、あるいは休日に時間を見つけては求人票をチェックしていたのですが、
数週間が過ぎてもこれといった求人には出会えませんでした。
非公開求人というシステムにはじめて気づく
また、中途採用の求人票について調べていくうちに、新卒時にはない点も知りました。
それは、私が転職サイトでチェックしている中途採用の求人は、
ほとんどが公開求人と呼ばれる種類の求人票だったということです。
転職活動の求人には、誰にでも公開される公開求人と一般には公開されない非公開求人とが存在するそうです。
非公開求人というのが、はじめはスッキリと理解できなかったのですが、
調べていくうちに、非公開求人とは企業からのスカウトメールであったり、
転職支援業者などに出回っている求人などであることがわかってきました。
なんで非公開にするの?全部公開すればいいのに?
なんて思ったこともありますが、企業側からすれば無駄に多くの人間に応募されるよりは、
ある程度厳選された人間だけが応募してくれた方がいろいろとメリットがあるのでしょう。
逆に、別に応募者の質なんてある程度でいいからとりあえず人が欲しい企業はどう行動するか?
そう、公開求人で大量に釣ればよいのです。
別に公開求人を批判しているわけはないのですが、もし私が大量に人が欲しい会社の人事なら、
とりあえず大量の公開求人を出すことでしょう。
また、非公開求人を出すには公開求人よりもある程度の費用もかかるでしょうし、
そこら中にあふれている大量の公開求人よりはマシだろうと思ったのです。
そんな求人票のシステムを知ってからあらためて転職サイトの公開求人を眺めていると…
求人票のうたい文句のオンパレードがものすごく恐くなりました。
写真に載っている社員の笑顔から待遇面での数字まで、 ありとあらゆる内容が嘘にしか見えなくなってきたのです。
あらためて言いますが、私は別に公開求人を批判したいわけでも信用に値しないと言いたいわけではありません。
ただ単に、胡散臭すぎる内容が多すぎて動揺しているのです。
これは本当にお宝の求人なのか、それとも単なる使い捨て要員の募集なのか。
結局、私の出した答えは…
中にはアタリもあるかもしれないけれども公開求人で応募するのは危険
と判断しました。
常に募集をかけている企業や、一覧から消えてはすぐに復活する企業、 掲示板で徹底的に叩かれている企業。
本当の内情は知らないですが、そういった企業はできる限り敬遠することにしました。
火のない所に煙は立ちません。
何かネガティブな思考を持った人間、敵意のある人間が掲示板に書き込むからこそ、
企業の悪評は掲示板に蔓延するのです。
しかし、この求人票と掲示板を比較し続ける作業はかなり堪えます。
たかが求人票を探すだけで、こんなにも大変なのか
正直、疲れました。
少し転職活動を甘く見ていました。
平日のわずかな時間や、休日の合間を縫って転職サイトや求人票をチェックしているので、
どうしても疲労が蓄積していきます。
まだ面接はおろか、書類選考すら通るかわからないのに…
求人票を探すだけで、相当な時間がかかってしまいそうな気がします。
学生時代の就職活動では、とりあえず良さそうな企業があればエントリー!
とった感じに気軽に応募していたのですが、やはり就職活動と転職活動は違いますね。
あらためて、転職活動とは一筋縄にいかないものだと思い知らされました。
でも、ここが大事だと思うのです。
適当な求人に応募して同じような環境に放り込まれるくらいなら、できる限り抗いたいのです。
もう、今のような職場は真剣に嫌なのです。