代休取得を拒否する社畜
どこの会社にも仕事中毒の人間はいます。
勝手に過労死してくれれば別にかまわないのですが、人間そう簡単には死ぬことはありません。
意外に丈夫なのです。
まあ、そのがんばりが個人で完結してくれれば問題ないのですが、実際のところ周りに迷惑をかけることが往々にあります。
休日出勤して代休を取らない社畜
例えば、休日出勤を生き甲斐にしているかのごとく休みに出勤して、その代休すら取ろうとしない社畜。
これなんかはたちが悪いです。
本人は、おそらく本心から代休なんていらないと思っているのでしょう。
ただ、それをやられると、周りの評価が下がってしまうことがあります。
なんだかんだいって、休日に仕事をするとそれなりの成果物が出ます。
仕事は量よりも質なんて言葉もありますが、 実際のところ量で質が押し切られてしまうことが多々あります。
よほど専門的な仕事、クリエイティブな仕事だと別なのかもしれませんが、量より質の仕事なんて仕事は意外と少ないものです。
特に実力の拮抗した社員同士だと必然的に量の勝負になることが多いです。
そうなるとあとはどんだけ働いたかだけを競う消耗戦です
どこの会社も査定の評価は相対的につけられることが多いものです。
相対的とは誰かに高い評価をつければ他の誰かを低く評価するということです。
皆がんばったらから全員に良い査定を上げようなんて神会社はなかなかないものです。
そうなると、休日を返上してバカみたいに働く社畜は害悪になります。
バカみたいな量をして無理やり成果を出した人間が高く評価される反面、 その被害を被って評価を下げられる人間が出てくるからです。
誰でも評価が下がるのはおもしろくありません。
そうなると皆が皆、評価を下げたくないので仕事中毒の人間と同じようにバカみたいに働くようになります。
自分の成果だけ得ようと抜け駆けした1人の自己中心的な行動が原因で、 気づけば職場全体を腐らせてしまうこともあります。
まさに、箱に入っていた1つの腐ったミカンです。
仕事に没頭すること自体は悪いことではありません。
しかし、それが原因で組織を腐らせてしまっては意味がありません。
ブラック企業の中には組織がブラックなのではなく、社員自らブラックな環境を作っているケースも多々あります。
休日出勤した履歴すら残さない社畜
あと、たまにいるのですが、休日出勤の退勤履歴をつけずに成果を上げようとする社畜も世の中には多く存在します。
サービス休日出勤と呼ばれるやつですね。
あの種の人間は休日出勤して代休を取らない人間よりも害悪です。
休日出勤の履歴を残さず成果だけ上げていれば、周りからみればとても成果を下げる優秀な社員に見えるでしょう。
サービス休日出勤をしていない社員の査定を下げる口実にはピッタリです
まあもちろん、たいていは上司や上層部もサービス休日出勤している人間なんてわかっているんですけどね。
それでも、成果を上げてくれる都合の良い存在なので適当に飴を上げてしまうのです。
結果、他の優秀な社員のモチベーションが下がってしまっても、そのレベルの上司は気づきません。
自宅に持ち帰って仕事をする社畜
昨今ではコンプライアンス遵守の風潮が強くなってきた影響もあって、会社に履歴を残さないサービス休日出勤がやりにくくなってきました。
社員ゲートや会社PCの電源など様々な履歴を通じて出勤を隠蔽するのが難しくなってきたからです。
とても良い傾向だとは思うのですが、社畜はそれには満足しません。
サービス休日出勤をやめて、自宅に持ち帰って仕事を続けます。
あるいは、もともとサービス休日出勤ではなく持ち帰り残業をする社畜も多いでしょう。
コンプライアンスも何もあったものではありません
ほとんどは納期に脅されているのも理解できる
代休の取得拒否、サービス休日出勤、自宅持ち帰り残業などをする社畜は2種類に分類できます。
1つは純潔の社畜人間です。
会社の利益もしくは自身の利益を最優先に考えて、その他大勢に迷惑がかかろうとも能動的に働きます。
自分から社畜になりたがってますので、すべての責任は本人です。
ブラック社員と呼ばれる社畜もこのタイプでしょう。
もう1つは納期に脅されている人間です。
仕事の納期がせまっているのでサービス休日出勤や持ち帰り残業してでもやらなければいけない!
代休なんて取得していたら納期に対して仕事が回らない!
などの理由から嫌々と社畜になるタイプです。
まあ現実的にはほとんどがコッチでしょう。
納期に追われるからといった理由は理解できます。
理解できるのですが、かといってコンプライアンス違反をしてまで周りに迷惑をかけて終わらせてしまうのはどうかと思います。
それで成果を上げても、それは無茶をしてあげた成果、ズルをしてあげた成果です。
できない場合はできないなりに処理しないといけないのに、不正をしてごまかしているだけです。
加えて、会社は社員の気持ちなんてくみ取りません。
無茶をしようが不正をしようが納期通りに仕事を終わらせたのなら、次もそれくらいの負荷をあたりまえの業務として与えてきます。
以前にやった実績があるのですから、できて当然と思われるでしょう。
そして無茶をした反動で、どこかで精神を病むか体調を崩して倒れます。
そうなった場合、会社はあなたを守ってくれますか?
おそらく守ってくれないでしょう。
最低限の休業補償はするかもしれませんが、それでも回復しなかったらゴミのごとく切り捨てられるでしょう。
そんなものです。
それじゃあ業務が回らない場合はどうすればよいのか?
コンプライアンス違反をしてまで働かないと業務が回らないのであれば、それは会社がおかしいか本人の能力が低いかのどちらかです。
会社がおかしいのであれば、そんなブラック企業とは早々に縁を切るべきでしょう。
ブラック企業がホワイト企業になることは稀です
よほどの例外を除いてブラック企業は潰れるまでブラック企業です。
ゆえに、おかしな会社で無理をして働いたところで、会社はずっとおかしなままです。
それでも生涯働ける自信があるのなら続けたら良いですが、その場合は倒れても会社は助けてくれないと自覚するべきでしょう。
自身が倒れて見捨てられてから、あの会社はヒドイ会社だ!などと言ったところで意味がありません。
本人の能力が低い場合は、この場合も低い査定を受け入れるか会社と縁を切るべきでしょう。
そこまでしないと成果が上げられないのなら、それは残念ながらこの会社に居られるほどの能力がなかったということです。
この場合も、生涯働ける自信があるのなら能力を偽装し続けたら良いと思うのですが、倒れた場合のことは考えておくべきでしょう。
ただしこっちのケースでは、稀に存在する要求される能力は高いがホワイト企業の場合は、倒れた場合には何らかの処置がなされるかもしれません。
まあ、コンプライアンス違反を許容しているホワイト企業なんてのもよくわからない話ではありますが。