最近の若者は夢がないと嘆く老人

仕事柄、年配の人間と話をする機会が多いのですが、最近の若者は夢がないと嘆いていました。

私はそんなことないのでは?と思いつつも相槌を打っていましたが、実際のところどうなんでしょう。

仮に若者が本当に夢を持たなくなったとしたら、それは世の中が現実的になってきただけではないでしょうか。

現在の世の中は昔に比べてあらゆる情報を入手することができます。

学生ならば、進学先の情報から雰囲気、在学生の情報。

社会人ならば、他企業の年収、社風、噂など。

一昔前まではブラックボックスであったような情報も、今では簡単に入手することができます。

それは一見、便利な世の中になったと言えます。

しかし見方を変えると、現実的な世の中になってしまったとも言えます。

ある事柄がブラックボックスであればあるほど、そこには人が想像を巡らせる余裕が生まれます。

逆に、不明瞭な点が少なすぎる事柄に対しては、人はリアルな想像を働かせます。

それゆえ、現代社会は以前に比べてブラックボックスなことが少なく、あらゆることが明確にわかりすぎるのではないでしょうか?

今の若者は夢がない、それは言い換えれば夢を持つ隙間がないとも捉えることができます。

現実的すぎる情報に振り回されリアルな思考が巡っているのです。

自分自身の適正、才能を考えれば考えるほど、夢というものは現実的なものへとなっていきます。

人にはそれぞれ向き不向きがあります。

もしかしたら、どんな人にもなんらかの才能はあるかもしれませんが、歌手やスポーツ選手などになれるのはごく一部の人間です。

たいていは、ロクに役にも立たない才能をもった人がほとんどでしょう。

自身の可能性を考えれば考えるほど夢というものは狭くなっていくのです。

そして大半は、自分は有用な才能のない凡才だと自覚します。

凡才ゆえに、大きな夢を持とうとは思わなくなります。

いくら綺麗ごとをいったところで、何事も成功するのは特定の才能を持ったものだけです。

凡才はがんばったところでその他大勢の1人にすぎません。

それならば思い切って、才能はないと割り切って安全な人生を歩もう。

そういった考え方が主流になっても不思議ではありません。

安全志向といいましょうか、今の若者にはこのような思考が少なからず潜在していると思います。

スポーツ選手などの突出した才能はないけれども、とりあえず勉強でもしておけばそれなりの生活はできるだろう。

そう思いながら勉強します。

それなりに大きな会社に入ればそれなりの収入と生活は見込めるだろう。

そう思いながら就職活動をします。

夢を持つよりも、安定した生活を得たいのです。

むしろ、安定した生活を得ることが夢なのです。

前人未到の何かに挑戦したり、無理難題に挑むことだけが夢ではありません。

安全思考、保身的な夢があっても良いのではないでしょうか。

私はそういった夢は堅実的で嫌いではありません。

価値観の多様化というやつですね。

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