人事は現場を知らない場合が多い
企業の人事は会社の顔とも言われることがありますが、だからといって現場を知っているわけではありません。
また、仮に知っていても内情をそのまま伝えるなんてことはまずありません。
企業のパンフレットに書かれているようなキレイごとを中心に伝えるでしょう。
労働環境に関しても然りです。
サービス残業や無給出勤に関して、人事の口から本音を聞けることはまずないでしょう。
それなりに話を濁すか、ときには平然と嘘をつくことすらあります。
とくに面接者は、企業から見れば部外者です。
そんな部外者にわざわざ…
ウチの会社はサービス残業が40時間ほどあります
なんて絶対に言いません。
転職活動でも、このことは十分に注意しなければいけません。
私も経験がありますが、転職活動での人事部との面接、たいていは一次面接になると思うのですが…
ほとんどの会社での一次面接はとても気分よく進みます。
人事の人間はキレイごとしか話しませんし、それに気分がよくなって自身も気持ちが昂るからです。
そこはさすがは人事の人間です。
しかし、それに騙されてはいけません。
人事部との面接では会社の雰囲気はほとんどわからない
私はそれくらいに思っておいてちょうどよいと思っています。
管理職との面接では現場の雰囲気はわからない
企業の中身を一番知っている人は、やはり現場の第一線で苦労している人間です。
しかし彼らは、普段の業務が多忙すぎて面接などの庶務に出てくることはほとんどありません。
出てくるのは決まって、ある程度時間に余裕のある管理職だけです。
時間に余裕がある管理職というのは、言い換えればそれほど今は現場で苦労していない人間です。
もちろん、忙しい管理職がでてくることもあるかもしれませんが、
それでも第一線で活躍している非管理職の中堅社員が出てくることはまずないでしょう。
となるとますます、実際の職場はどのようなものなのかがイマイチ伝わってこないのです。
それなので、管理職との面接では、現場の雰囲気ではなく管理職の雰囲気を見極めることになります。
この微妙な意識の違いは結構重要で、これに従うと現場の雰囲気は結局わからないとなってしまうのです。
しかしそれが事実です。
ある程度上の役職者との面接では、現場の雰囲気はわかりません。
ちなみに私の知人の1人が、転職活動の面接を受けたあとにその企業を大絶賛していたときがありましたので、
誰が面接に同席していたのか?を聞きますと…
社長
と帰ってきて返答に困った経験があります。
まあ、社長の人柄の重要ではありますが、それで現場の雰囲気はわかりません。
その知人はその後、結構悲惨なことになりましたが、それについてはまた別の機会に書きたいと思います。
中小企業以下の良し悪しは運否天賦
ある程度の大企業となりますと口コミサイトやネットの掲示板によりなんらかの情報は得られるかもしれません。
しかしそれが、そこまで大きくないマイナーな会社だとまず情報は手に入りません。
完全なブラックボックスです。
となるとその会社が良いかどうかは完全な運頼みになってしまいます。
それゆえ、たとえ面接官が仏様のような良い人でも、その会社に対して楽観的になるのは危険です。
面接官は面接官、実際に働く職場は職場です。
あらかじめ完全な別物だと割り切っておいた方がよいでしょう。
仮に面接官が最高だったのに実際の職場は最悪だったなんて場合は…
社内で面接担当者だった人間と会うと恨みの気持ちしか湧いてこないと思います。