幹部候補生とは
求人票の中にはしばしば、幹部候補生募集といった文字を目にします。
単純な私は、あの言葉を見たときなぜかハイテンションになってしまいました。
えっ?もしかしたら将来は幹部か?
などと浮かれた気持ちになったのを覚えています。
でも、よくよく考えてみれば、あくまで候補生なんですよね。
候補生ということは、候補には入っていたけれども選ばれない可能性もあります。
言い換えれば…
すべての社員が幹部職候補であるわけです
だってあくまでも、候補生は候補にすぎないのですから。
そもそも、幹部という表現が曖昧に聞こえるのは私だけでしょうか。
幹部という言葉自体には何か高尚なイメージを持ってしまいますが、本当にそうでしょうか?
昨今、名ばかり管理職のサービス残業問題が浮き彫りになってきていますが、 あの人たちも幹部候補生です。
名ばかりだけの役職にサービス残業の嵐。
そんな幹部候補生も多々存在しているのですから、一概に幹部候補生が良いとは絶対に言えません。
重要であるのは、企業の風土や労働条件であり、決して幹部候補生か否かではないのです。
そういったことを踏まえて求人票を見ると、中には胡散臭さを感じる求人が多いんですね。
なんか、幹部候補生という言葉で釣ろうとしている魂胆が見え見えで。
幹部候補生という言葉に釣られて劣悪なブラック企業に入ってしまうと…
幹部候補どころか奴隷要員になってしまいます
もちろん、幹部候補生という言葉自体に悪意はないのでしょうが、
それによって無意味にハイテンションになるのは避けたほうが良いでしょう。
もっとも、すべての求人が真実を書くような世の中になれば、 素直に受け入れられるような気もするのですが。
未経験者歓迎なのに幹部候補生?
転職サイトの求人を見ていると、よく目にするおかしなパワーワードがあります。
それは…
未経験者歓迎!第2新卒歓迎!幹部候補生!
といった組み合わせのうたい文句です。
これ、よくよく考えたらおかしいですよね。
本当の幹部候補生を間近で見たことある人ならわかると思うのですが、
本当の幹部候補生は最初の配属からその後のレールまで綿密なキャリアプランが用意されています。
それはなぜなのか?
答えは簡単です。
幹部候補にはそれなりの年齢で豊富な経験が必要なため無駄な時間を過ごすわけにはいかないのです
一言で言えば時間がないのです。
そんな中、どこでどう過ごしていたかもわからない中途入社を幹部候補にするでしょうか?
しっかりとした経験があるのならまだ話はわかります。
しかし、未経験者歓迎の幹部候補生など意味がわかりません。
それなら完全に真っ白な新卒を幹部候補生として雇います。
昨今はブラック企業も少しは肩身が狭くなってきています。
それなので、今後はこの言葉は求人票の死語として消滅してしまうかもしれませんね。
それほど胡散臭い言葉です。