同窓会で気を使われる

私は1年に1、2回、学生時代の同級生数人と同窓会をしています。

お酒を交わしながら学生時代の昔話に花を咲かせ、仕事の愚痴を語り合います。

サラリーマンにとって、仕事に関係ない第三者との息抜きは重要だと言われていますが、まさにその通りだと実感できる瞬間です。

しかし、転職をした後の同窓会では、周りに対する私への対応が少し変わっているのに気づきました。

一言で言えば気を使われているといったところでしょうか。

皆、私に対しては仕事の話を極力振ってこようとはしなくなりました。

あるいは、仕事の話をしてもさほど深く突っ込まれて聞かれることがなくなりました。

まるで腫れ物に触るかのような扱いです。

同窓会のメンバーにも転職をした友人は何人かいたのですが、私の場合は転職先の企業が前職よりもどうしても見劣りしてしまうからでしょうか?

他のメンバーよりも特に気を使われていると感じました。

どうやら完全に落ちぶれたと思われているようです

 

落ちぶれるのが嫌で転職できない人々

そういえば前職の同僚に…

仕事がどうしても嫌なら、転職とかはしないんですか?

と聞いたことがあります。

帰ってきた答えは…

ステップアップの転職なんてそうそうないし、ほとんどステップダウンだろ?

それで落ちぶれてみろ、周りに対して見せる顔がないだろうが

と言われました。

当初は精神的に参っていましたので、そんな見栄みたいなことなんて気にすることか?と思っていましたが、いざ自身が経験するとその言葉の意味がよくわかります。

明らかに落ちぶれていく様を周りに見せるというのは、意外と精神的に堪えます。

実際、前職では転職したいのに周りに対するプライドが邪魔をしてできない人を多々見てきました。

そんな人達が結局どうなったかと言いますと…

乗り切って働いているか、あるいは精神や体調を崩して入院したかのどちらかです。

私は転職をしなかったら、おそらく後者でしょうね。

また、こういったシガラミはハイレベルな環境に身を置いた人ほどプレッシャーが大きいようで、私よりもはるかに高学歴で優秀な人達に囲まれて育ってきた人達は異常に自身の立ち位置を気にしていました。

おそらく、こういったシガラミにとらわれ続けた先に過労自殺するのでしょう。

よくニュースで過労自殺が取り上げられると…

死ぬくらいなら仕事を辞めたらいいのにバカじゃないの?

と言う人は多いと思いますが、積み上げてきたモノが多い人ほどそう簡単にはいかないものです。

周りに落ちぶれていく醜態を晒して無様に生きるくらいなら死んだ方がマシだ。

極端な人ならそう考えてもおかしくはありません。

私も一時期、そのような考えに陥っていたので間違いないでしょう。

積み上げてきたものを捨てるというのはとても勇気のいることで、これまでの自分が否定されるような錯覚に陥るのです。

同窓会で周りに気を使われる対応は、まさに今までの自分を否定されたようで心がえぐられるようでした。

 

開き直ることの重要性を理解する

ただ、転職してから周りの対応が変わっていくのを幾度も経験していくうちに思ったことがあります。

そこまで周りを気にしたところで、いったい何の意味があるのでしょう?

私は少し吹っ切れてしまいました。

プライド?…そんなものはもういりません

周りの目…そんなのを気にしていても意味がありません

別に死んでいるわけではありませんし、普通に働いて給料をもらっています。

そんなに悲観する状況ではないと思うのです。

大切なのは今の仕事にがんばれるかどうかで、がんばれなければまた転職すれば良いのです。

私は今の仕事をがんばると決めた以上、ある程度の答えが出るまでは生真面目にがんばろうと思います。

こういった考え方はアドラー心理学に通じるところがありますね。

つまりは、他人の目ばかりを気にしていると自身の人生で大切なことを見失ってしまうということです。

心理学者アフルレッド・アドラーは「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と提唱しています。

以前の私は、その対人関係の悩みというのを…

職場に嫌な人間や同僚がいる、アイツ性格悪すぎ!

と他人基準でばかり考えていたのですが、よくよく考えてみれば私自身の捉え方にも問題があったのです。

他人と私は別人格の人間ですので、いろいろな人がいてあたりまえなのです。

そして、他人は変わることはありませんし、私の人生にとってさほど重要な存在ではないのです。

それゆえ、特定の人間を極度に恐れたり媚びたりする必要はないのです。

こういった考え方を持つようにしてからは、同窓会でも仕事の話を臆せずするようになりました。

周りも安心したのか、時間が経つにつれて仕事の話でも打ち解けるようになりました。

初めの違和感は周りの対応だけでなく、きっと私からも何かネガティブなオーラが出ていたのかもしれません。

 

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