ノー残業Dayが予想以上に害悪すぎる件

ノー残業Dayなるものが導入されて数ヵ月が経ちましたが、思いのほか状況が深刻です。

何が深刻かと言いますと、ノー残業Dayのおかけで労働環境が悪化しました。

具体的には…

などでしょうか。

ノー残業Dayの遅れを挽回するために休日出勤するなんて、ホントにバカなんじゃねえのと思います。

ノー残業Dayは絶対遵守だから残業は許可できない、するなら代わりに土曜日に出勤してやってくれ

と言われたこともありましたが、本末転倒と言いましょうか狐か何かに化かされたような気分になりました。

3つ目の適当に仕事を切り上げる人が増えた件に関しては、一見良いことのようにも見えますが実のところ良いことではありません。

適当に切り上げたというのが、テキパキと効率よく切り上げたのなら良いことだとは思います。

実際は、業務効率は変わらず(むしろ低下)、仕事が終わっていても終わっていなくても適当に仕事を切り上げる人が増えました。

おかげさまでノー残業Dayを導入して以来、業績が安定して下降しています^^;

さらに、適当に仕事を切り上げる人が増えた結果、いろいろと問題が生じて真面目な人にツケが回ってくるといった理不尽な状況になっています。

そもそも、成果主義とはかけ離れたどんぶり勘定的な査定が行われる職場では、ノー残業Dayは適当に仕事を切り上げる人を助長するだけです。

そしてそんな姿を見て、真面目な人の中にもバカバカしいと仕事を適当にする人が出てきました。

どうみても悪循環が起こっているとしか思えません

以前、ハテらぼという投稿サイトに以下の2の投稿がなされ話題になったことがありますが、まさにそれと同じ状況です。

 

残業を禁止したらブラック企業が生まれた話

2014年ごろの話だ。

長時間残業が常態化していた弊社に外部から新役員が来た。

新役員は、労働環境改善の一環として、残業の禁止を打ち出した。

「このままでは労働基準法違反の犯罪者として我々は全員捕まる」と当時の彼はよく言っていた。

それからしばらくして、原則17:30以降は仕事禁止で18:00にはオフィスは施錠されるというルールが導入された。

併せて、仕事の効率化を図るため、下記のような業務が「無駄なもの」として削られた。

・特許作成

・新人教育

・文献調査

残業禁止のルールが導入されて半年。

弊社は恐怖のブラック企業と化していた。

・早出の常態化→残業をとがめる人はいても、会社に早く来ることをとがめる人がいないため。

・昼休みの消滅→時間が足りないのでカロリーメイト片手に仕事を続行。

・新人の放置、業務の固定化→仕事を教えあう時間がないので、同じ業務を同じ人が固定的にするようになり風通しが悪くなった。

・有給消化率の低下→上記に関連して、休んだ時に仕事を代わりにできる人がいないので休めなくなった。

そんな中、私は精神の限界を感じて転職した。

終電帰りが1年以上続いた時よりも、強制的に定時で終わる仕事が半年続いた時の方が苦痛だったのだ。

負荷軽減を目指した施策が負荷を増やす。

なぜこんな矛盾が生じたのだろうか?

おそらく「労働時間削減」が世間のブラック企業に対する反感と相まって「錦の御旗」と化し絶対正義になってしまったからだと思うのだ。

勤務時間を減らしさえすれば、自然に仕事は効率化されて、無駄が減る。

そんな安直な考えが悲劇を生んだ。

一人当たりの仕事量が減らないまま強制的に勤務時間だけが減らされた結果は、肉体的負荷の軽減と引き換えに、精神的負荷増大をもたらした。

私はこの施策は大失敗だったと思っている。

本当に負荷を軽減するなら、仕事の柔軟性や裁量を増やすべきで、長時間勤務も短時間勤務も在宅勤務も認めるようにするべきだと思う。

そのためにはセキュリティや健康管理のコストはかかるだろうけども。

まあなんだかんだ言って、労働時間短縮は社会の流れとして止まらないと思うので、これを読んだ諸君には弊社を反面教師にしてもう少しマシな制度設計をしていただきたいものですね。

(出典:はてな匿名ダイアリー 2016.10.16

 

定時退社を導入するとどうなるか

定時退社を導入するとどうなるか。

私の勤めている会社は1年前から導入したので、どうなるかを書いてみようと思う。

(サービス残業・休日出勤・持ち帰り残業も厳禁。定時になると文字通り締め出される。)

1.「余計な仕事」をしなくなる、命令できなくなる。

別に残業できなくなったからといって増員配置される訳ではないので、仕事の量は変わらないし、締め切りも変わらない。

だから、皆「余計な仕事」を減らすようになる。

例として、例えば企画を立てるにあたってA案、B案、C案と作っても採用されるのはひとつだけだから、はじめから2つに減らす、あるいは決め打ちでひとつの案しか作らないようになる。

これは上司も同じで、複数案作成することを命令すれば、当然作業時間が2・3倍増えるため、おいそれとそういった命令はできなくなる。

だが、果たしてそれが「余計な仕事」なのか?

しかし、制度は待ってくれない。

余計な時間の仕事は全て悪なのだから、時間のかからないように仕事をしなければいけないし、そのように命令しなければいけない。

2.ボトムアップからトップダウンになる

部下の方から採用されるか分からんのに「こうした企画はどうですか?」という作業は全て無駄になるかもしれないし、そうなると「余計な仕事」になるから、部下から企画を提案することはなくなる。

上司から命令される仕事だけで手いっぱいである。

だから、必然的に仕事はボトムアップからトップダウンとなる。

このように文化を変えないと多分どこの会社も失敗する。

上司から部下に指示する時も当然漠然とした指示ではだめで、具体的に指示する必要がある。

3.会議・ミーティングが減る

会議は一番時間の無駄なので、削減される。

このためますます合意形成という形ではなく、上意下達方式になる。

まとめると、①会社の意思決定を完全にトップダウンにしないといけない、②部下は命令されたこと以外はやらないものと心得なければいけない、③その仕事がはたして定時に終わるか考えながら上司は命令しなければいけない、④会議・ミーティングは時間の無駄だから減らさなければいけない。

ができないと定時退社制度は失敗して、ただのサービス残業強要になってしまうだろう。

定時退社制度は会社の文化をかえるということだ。

本当に変える意識の会社がどれだけあるだろうか。

追記1

個人的には電話が一番の無駄だと思う。

さすがにまだ廃止されていないが。

追記2

この1年を通じて勤労意欲は激減した。他人の仕事を進んで手伝う事もしなくなったし、突発的な仕事や他人から頼まれる仕事を憎むようになった。

新しい仕事の企画も考えるだけ無駄なので考えなくなった。

(もちろん正式な仕事として割り振られれば別だが。)

しかし、ある意味会社は誠実に社員を部品や機械として扱うようになったのだともいえる。

ブラック企業は、実際には社員を部品や機械にしか思ってないくせに、まるで経営陣であるかのように働かせようとする。

こうした企業に比べると、わが社は極めて誠実と言える。

(出典:はてな匿名ダイアリー2016.10.22)

 

これら2つの投稿と同じく、私の会社でのノー残業Dayも形だけで中身が伴っておりません。

適当な人が適当に働いている反面、真面目な人は早出して業務を開始し、休み時間や昼食時間もずっと業務に専念しています。

有給に関しても、かたや20日の支給に対してフルに消化しているにも関わらず、かたや有休消化が0日を更新し続けている人もいます。

あきらかに異常です

会議にしても、ノー残業Dayが導入されたからといって効率化される兆しはまったく見えません。

ひどいときなど、1日8時間のうち5時間が会議なんてこともあります。

新人君も放置されるようになりました。

新人君への教育時間≒無駄とみなされる風潮が出来上がり、教育時間をロクに確保されないまま時間だけが過ぎて行っています。

結果、数ヵ月もしくは1年が経過しても、次の年の新人君とほとんど変わらない去年の新人君が出来上がっています。

一方、見切りをつけたベテランの人は何人か辞めて行ったり、あるいは年配の人は定年で去っていったりするわけで、このままでは、何もできない新人君で職場があふれてしまうのではないかとすら思えます。

 

導入実績だけで満足する上層部

こんな異常な状況に対して上層部はどう思っているかと言いますと、特に何も思っていなさそうです。

むしろ、ノー残業Dayを導入した実績だけを誇っているようにも見えました。

典型的なダメパターンです。

新人君がロクに仕事を回せていない状況に対しても上層部の人間は…

最近の若い奴は仕事が全然できないじゃないか^^;

などと言い出す始末で、ちょっとこの会社大丈夫かな?と心配になってきました。

上層部は現場の状況に疎いとは言いますが、これはちょっと…と思います。

また、職場全体の労働に対するモチベーションは下がりつつあります。

労働に対するモチベーションは下がりつつありますが、逆においしいポジションへつこうとモチベーションが上がっている人は以前より増えたと思います。

仕事ができなくても有給をフルに消化できてズルズルと居座れるポジション

それを目指すようになった人がとても増えました。

仕事ができない人がいても、なぜかできない人にレベルを合わせてくれる職場ならそうなるのも当然でしょう。

 

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