サラリーマンには余裕がない

サラリーマンには余裕がありません。
学生時代と違い、毎日が一杯一杯です。
常に何かに追われ続け気持ちが切羽詰っています。
当然のことながら、心の余裕はありません。
私は子供の頃にサラリーマンを見るたび…

なんでコイツらこんなにも疲れているんだ

と思ったものです。
死んだ魚の目をしたゾンビのような存在。
そんな風に思っていました。
そして同時に、こんな大人にはなってはいけないとも思っていました。
実際、昔はよく…
将来一番なりたくない職業はサラリーマン(笑)
などと友人たちと語りあったものです。
でも、今になってわかりました。
世の中はそこそこ厳しい。
ガキの思っている以上に、世の中は厳しい。
朝早くから仕事へ向かい、怒られ責められ、帰宅は深夜前。
飯を食っては即就寝し、また朝早くから仕事へ向かう。
やっと休みがきたかと思えば、突発的な仕事が入り休日出勤も珍しくありません。
休日でホッとしたのも束の間で気づけば週明け、再び朝早くから会社へ向かう。
ときには昼食が食えず、ストレスで胃がキリキリすることも。
学生時代のような気さくな人間はおらず、殺伐とした職場にウザイ上司。
辛くても誰も助けてくれず、励ましてなどくれません。
皆が皆、ギリギリの生活をしているので、相手を気遣う余裕などはありません。
自分の役に立ちそうなときのみ、利用するだけです。
人生が嫌になり、自殺や逃避行動に走りたくなることもあります。
わけもなく、泣きたくなることもあります。
実際、辛すぎて人知れず泣くことすらあります。
そんな状態でも、朝になれば無理やりにでも体を起こし会社へ向かいます。
さぞかし、ガキや学生には疲れたサラリーマンに見えることでしょう。
蔑まれることもあるかもしれませんし、実際そんなに偉い存在でもありません。
それでも、生きるためには耐えなければいけないのです。
それほど、世の中は厳しい。
サラリーマンになると、子供に蔑まれたくらいじゃまったく動じません。
だって、もっとキツく詰められることが多々あるのですから。
学生がサラリーマンを見て蔑んでいるのを見ますと、昔のを重ね合わせます。
そして…
あなたたちもあと少ししたらコッチの世界に来るんだよと遠い目で見ます。

疲れたサラリーマンには絶対ならない、俺達には夢がある。

そんなことを考えられる余裕があるのは、学生のうちだけなのですから。
学生時代は存分に自由な思想を持ち、人生を謳歌すればよいと思うのです。
日本の社会では学生時代までが夢の国、それ以降は現実の国なのです。

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